ソレイユピアノ教室

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好きを貫いてきた私が出会った子育ての葛藤(1)

子どもの中学受験に向けた塾通いが始まり、私は予想外の感情に直面しました。

子どもたちの気分の乱れや時間管理の苦手さといった「子ども」という未熟な特徴に気づかされ、好きではない勉強に向き合う子どもたちを支える新たな視点を得ることができました。この視点はピアノを続ける上でも大切だと考え、保護者の皆さまと私の体験を共有したいと思います。

 

2023年、夫は子どもたちにZ会の通信教育を始めました。

はじめは「この程度は知っておいた方がよい」と父親が言って始めたものでした。小学1年生から学研のチャレンジタッチというタブレット学習をしていましたが、何かきっかけがあったようです。それまでのタブレット学習をやめ、Z会の通信教育教材を一部取り寄せて、夫が子どもたちに直接教えることにしました。

この頃、うちの子は小学4年生でした。子どもたちは最初、素直に勉強を教わっていましたが、長く集中を保つことが難しかったようです。父は指導に熱が入るあまり、授業中に絵を描く長女や、答えを間違える長男への苛立ちを抑えきれず、声を荒げたり、厳しく注意したりすることが増えていきました。
すると子どもたちは激しく反発し、席を立って自分の部屋に駆け込み、怒りの言葉を投げつけたり、物に当たったりするようになりました。

親の意向と子どもの気持ち

私はその場を離れていることが多かったのですが、このような出来事が毎日必ず一度は起きるようになり、私も深く考えるようになりました。

このような状況で、子どもの心は健全に育つのだろうか、と。そもそも、この勉強は子どもたち自身が望んだことではありません。親の意向で始めたことなのに、このように一方的に叱られては、子どもたちもつらいだろうと思うようになっていきました。

この頃、小学4年生の子どもたちは最初は素直に勉強を受けていましたが、集中力が続かず、娘は絵を描いたり、息子は答えを間違えたりするようになりました。すると熱の入った父親は子どもたちにその都度厳しい口調でたしなめるようになっていきました。

すると、父親のきつい一言に子どもたちは反発して寝室に逃げ込み、怒りを爆発させるようになっていきました。そしてこのような衝突が毎日起きるようになったのです。子ども自身が望んだ勉強ではないのに一方的に叱られる状況に、私は子どもの心の健康を心配するようになっていきました。

そこで私は、勉強から逃げ出し、泣きながら怒りながら二階の自室に駆け込んで暴れ出す子どもに声をかけ、その時の気持ちを話してもらうように働きかけ始めました。

現在、子どもたちは第二次反抗期を迎えています。第二次反抗期では、主に権威への反抗で最も身近な存在である親への反抗から始まり、次第に周囲の大人たちへ不満を表明するようになっていきます。

子どもを追い詰める親の葛藤

Z会を約1年間続けた後、2024年になって父が「中学受験をさせる」と言い出しました。

私は家族全員で話し合って納得したい思いがあったので、子どもたちを交えた話し合いの場を設けました。子どもたちは静かに話を聞いていました。完全には納得していない様子でしたが、とりあえず1年間やってみることになりました。
そのとき息子は「塾に行くことに決まってしまった…」と、絶望的な様子でつぶやいていました。

子どもたちは週末にクラブ活動をしています。息子は野球をしており、4年生からは朝8時から午後5時まで活動しているため、ほとんど家にいません。父もコーチで参加しています。

娘はバドミントンをしており、土日は各3時間の練習に参加しています。練習試合や年2回の大会もあり、私たち親も審判やサポートで関わっています。
塾が始まってから、子どもたちは大量の宿題を自主的にこなさなければならなくなりました。しかし、塾の授業後の宿題は量が多すぎて終わらず、私は子どもたちを追い立てるようになりました。特に動作の遅い娘は、父の指導を受けても課題がほとんど進まない状況でした。

小学生であるにもかかわらず、塾の勉強で夜11時過ぎに就寝することが増えていきました。