レッスンノートは今では普通のものになりました。みんな練習していますが、レッスンノートを始めてしばらくすると、「練習しないならやめた方がいい」と思う生徒や親が出てきて、やめていく人が増えました。
でも、練習できないのは子どもの成長の一部です。やめるのは簡単ですが、練習が難しくなったときは、やめるのではなく、子どもがピアノをどう思っているか、何をしたいのかを確認すれば、どうサポートすればいいかわかります。レッスンノートの目的は、ただ練習させることではありません。子どもが自分の課題に気づいて、それをどう解決するか考えることが大切なのです。
練習は意味がある、たとえ気が進まなくても
練習は重要です。私も毎日ではありませんが、ピアノを弾き続けています。上達には波があります。
多くの人は誤解しています。
ピアノは意欲や時間がある時だけ練習すべきだと思っていませんか?
私はピアノを優先してきました。時には他のことを後回しにしても。バランスを取るには、時に嫌なことでもやらねばなりません。
生徒さんはピアノを後回しにしがちです。
「後回しにするならやめる」は良くありません。練習を続けることが大切で、たとえ気が進まなくても意味があるのです。
自分がしたいことに焦点を当てる
練習が難しいからといってすぐにやめるという結論に行くのではなく、「子どもはピアノで何を望んでしいるのか?」を改めて聴いています。
練習を続ければ必ず上達します。たとえレッスンをやめても、家でピアノを弾き続けられるのであれば、それは素晴らしいことです。
しかし、問題は多くの子どもたちがレッスンをやめると同時に、家でのピアノ演奏も止めてしまいます。
なぜでしょうか?それはピアノを弾く習慣が身についていないからです。
子どもが練習ができない理由は、自分の好き嫌いや一時的なやる気に左右されすぎているからです。さらに言えば、これは子どもの心がまだ成熟していないことの表れでもあります。
長い期間ピアノを弾くことは、練習をやめないということ
長期間ピアノを学ぶと、上手に弾けるかどうかの両極端は当たり前になります。毎日6時間以上演奏していた時期もあれば、週に2〜3回、1時間未満しか演奏しない時期もあります。
頑張れるときに頑張る—それで十分です。そうでなければ、50年も続けることはできません。私自身、ピアノの練習を「いつも時間があるときに、意欲満々で」してきたわけではありません。
意欲は自分が困った時に生まれる
例えば、ピアノの練習ができずレッスンをやめることになったとします。ピアノを弾かなくなっても、誰も怒りません。本人以外は誰も困らないのです。
これで家族間の争いはなくなり、一時的に気分は楽になります。しかし、ピアノを弾かなくなれば、結局困るのは自分だけです。弾けなくなってもよいと考えるなら、それも一つの選択肢かもしれません。
ただし、子どもは弾けなくなった自分がどうなるかを実際に体験しないと分かりません。子どもの視点は今だけだからです。
確かに、やめれば皆が楽になるでしょう。
親は「練習しなさい!」と言わなくて済むからです。
子どもは「練習しなさい!」と言われなくて済むからです。
しかし、そうすると、ピアノを弾く理由がなくなり、徐々に弾けなくなっていきます。