ソレイユピアノ教室

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子どもの葛藤に寄り添うと、心は強くなる

今日は学校のイベントがあり、我が家の子どもたちは午前中だけ学校に。

そして学校から帰ってきた子ども達を塾の春期講習に連れて行こうとした時のこと。本当なら午後からの出席でしたが、私が「これなら2時間目にも間に合うよね?これから行きましょう!」と声をかけると、「行きたくなーい!」と大騒ぎに。

結果的には行くことができましたが、その過程で私も一緒に、子ども達の激しい感情の表出に付き合いました。

葛藤の重要性

私は子どもにとって「葛藤」という経験が非常に大切だと考えています。しかし、近年の観察から気づいたのは:

  • 今の子ども達は「葛藤」と向き合う時間が少なくなっている
  • 多くの親が、子どもの葛藤を避けようとする傾向がある

親としての視点

正直なところ、子ども達の「行きたくなーい!」という叫びは、親である私にとってもとてもつらいものです。私にとっても、ピアノは自分の得意なものでありましたし、自分が好きなものであったからです。

好きなことしかしていないと、新しい経験や知らない経験はホント、怖いです。でも、私も娘のバドミントンの親の活動を通して、苦手なことをやらなくてはいけない過程で学んだことがたくさんあります。

そして、以下の2点を意識することで、この状況と日々向き合っています:

1.子どもの「行きたくない」という感情の裏には、「行かなくちゃ」という義務感と「遊びたい」という欲求の間での戦いがある。これは子ども達が自分の気持ちと向き合っているプロセスなのです。

2.どんなに行き渋っても、活動後の様子が前向きであれば、心配することはないです。

これは娘がバドミントンクラブで経験したことと全く一緒でした。

通った期間の半分以上が、やる気のない状態。いやだいやだと言う娘を毎週休ませず連れていきました。

そして活動が終わった娘は、ご機嫌だったのです。

葛藤がもたらすもの

葛藤を通してこそ得られる大切なものがあります:

  • 自己認識の深まり
  • 感情コントロールの学習
  • 強い意志力の形成

強い気持ちを育むためには、葛藤は必要不可欠だと思います。

私が苦手でやりたくなかったバドミントンの審判練習。

わからない、恥ずかしい、のを何度と経験して、2回の大会に出場してやっと自信が出てきました。

プロセスを経験させる

子どもは心の切り替えがうまくできなくて、だらだらと続けてしまうことがよくあります。しかし、うちの子どもなら、塾にどんなに行きたくなくても、テキストをバッグにしまっていく過程で心が決まってきます。

私はそういうプロセスを大事にしているんです。私が苦手なことや新しいことに挑戦する時には、必ず「準備の段階」を丁寧にしています。

私も最初は私がテキストを用意していました。でもそれでは子どもの気持ちは決まってきません。テキストをイヤイヤでも用意することで「行きたくない」が「そろそろ行こうか」という、静かな決意に変わってきます。

子育ての中で、葛藤の場面に直面することは避けられません。しかし、それは決してネガティブなものではなく、子どもの成長に必要な栄養素のようなものかもしれません。親として、その過程に寄り添い、支え続けることが大切だと感じています。

抽選会の思考法~プロセスを大切にする姿勢と交渉力の関係~

抽選会での経験

本日、ホールの抽選会に参加してきました。90人もの参加者がいる中で私の番号は42番。実質的には24番目に呼ばれることになりました。

以前は62番という後半の番号だったこともあり、当初は「致命的」と思っていました。しかし、表を作って観察するという方法を取り入れたところ、意外にも希望の日程を確保することができました。

具体的には、空き日程を表示して埋まった日に斜線を引いていくという単純な方法です。これによって全体の傾向が把握でき、残りの選択肢を視覚的に確認することができます。

 

淡々と臨むことの大切さ

私が抽選会で学んだのは「淡々と臨む」ことの重要性です。欲を出さず、過度の期待もせず、ただ状況を観察して最適な判断をする。

今回も第一希望だった令和8年3/29(日)午後の枠を確保することができました。初めての日曜開催となりますが、生徒さんの塾や土曜授業などの不確定要素を考慮して、思い切って日曜日に決めました。

興味深かったのは、いつも運が良いと言われている大手楽器店の社長さんが、今回は早い番号だったにも関わらず、希望の日程が取れなかったようで早々に帰られたことです。番号の早さだけが全てを決めるわけではないのだと実感しました。

 

交渉力と忍耐力の逆説的関係

抽選会での経験を通じて、別の場面で気づいたことがあります。それは「交渉力のある人ほど、見守る忍耐力が少ない」という逆説的な関係性です。

ピアノ教室における保護者との関わりでも同様のことが言えます。交渉力の高い保護者は自分の要望を伝え、それを通す力に長けています。しかし、その反面、子どもが困難な状況に直面したときに「忍耐して見守る力」が弱い傾向にあるようです。

物事をスムーズに進めることに慣れているからこそ、行き詰まりや葛藤のプロセスを経験することを避け、すぐに「やめた方が早い」という判断に至りやすいのです。

プロセスを大切にする姿勢

抽選会での「表を作って分析し、淡々と長い時間待つ」という姿勢は、まさに「プロセスを大切にする姿勢」と言えます。即効性を求めるのではなく、過程を大切にし、一つ一つの変化を観察しながら最適な判断を下していく。

この姿勢は、ピアノ教育や子どもの成長を見守る上でも重要です。すぐに結果を求めず、子どもの成長のプロセスを大切にし、時には困難な状況も含めて見守る忍耐力。

交渉力と忍耐力、即効性とプロセス重視、これらの価値観のバランスを取ることが、様々な場面で良い結果につながるのではないかと思います。

最後に

どんな番号を引いても、どんな状況でも、「淡々と臨む」ことで雑念がなくなり、より良い判断ができるようになる。抽選会という小さな経験から、生活の様々な場面に通じる教訓を得ることができました。

次回も表を持参して、淡々と臨みたいと思います。

でも単純に、1番の番号札を引いてみたいです!